2009年10月04日

ヴァルナをもたない人びと

ヴァルナに属さない人びと(アウト・カースト)もおりアチュートという。「不可触賎民(アンタッチャブル)」とも翻訳される。力がなくヒンドゥー教の庇護のもとに生きざるを得ない人々である。にも拘らず1億人もの人々がアチュートとしてインド国内に暮らしている。彼ら自身は、自分たちのことを『ダリット』(Dalit) と呼ぶ。ダリットとは壊された民 という意味で、近年、ダリットの人権を求める動きが顕著となっている。

世界的にカーストの問題が扱われる際には、主に『職業と世系による差別 』という表記が用いられる。
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2001年に南アフリカのダーバンで開かれた国連反人種主義差別撤廃世界会議 (UNWCAR) においては、主要議題の一つとして扱われたが、最終文書には盛り込まれなかった。しかし2002年の国連人種差別撤廃委員会における会合で一般的勧告29『世系に基づく差別』が策定され、インドのカースト差別を含む差別が、国際人権法にいわれるところの人種差別の一つであることが明記された。2005年にはソウル大学女性研究所の鄭鎮星教授および中央大学法科大学院の横田洋三教授が、国連人権擁護促進小委員会における『職業と世系に基づく差別』に関する特別報告者に任命され、この差別を撤廃していくための原則と指針の作成が進んでいる。

未だに強い影響力を持つカースト制度であるが、下層カーストやカースト外のアチュートであっても何らかの手段で良い職業に就くこともできる。

2009年09月27日

牟宗三

牟宗三(ぼうそうさん)は台湾の思想家・哲学者。
熊十力の影響を受け、唐君毅とともに、新儒家(現代新儒家)の代表的哲学者として活躍し、中国語圏の思想界に巨大な影響力を与えた。

1909年(宣統元年)夏暦4月25日に山東省に生まれる。
1932年、熊十力と出会い、以後師事する。翌年北京大学卒業。1934年、長男誕生、国家社会党に入党。翌年、後に『周易的自然哲學與道?涵義』と改題される処女作を出版。

1937年、抗日戦争激化。馮友蘭ら当時の中国の知識人に対して、強烈な反発を感じる。戦火を逃れ、雲南へと逃れながら、1941年、論理学の研究書を出版。1942?45年、華西大学(成都)で教鞭をとる。さらに、1946?47年には、南京の中央大学、金陵大学、江南大学、杭州の浙江大学などで教鞭をとる。

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1949年、大陸での共産党政権樹立に応じて、台湾へと逃れる。『認識心之批判』脱稿。翌年、『道?的理想主義』初版出版。台湾師範学院(国立台湾師範大学)教授。1955年、『歴史哲學』出版。東海大学を経て香港大学へ移転し、以後香港を活動の拠点として、主著となる大部な研究書を続々と世に送り出す。

1963年『中國哲學的特質』『才性與玄理』出版。1968年『心體與性體』出版。1969年以降、香港中文大学へと移る。1971年『智的直覺與中國哲學』出版。1975年『現象與物自身』出版。1977年『佛性與般若』出版。
香港の新亜研究所を中心とし、香港と台湾を往復する生活を送る。1995年4月12日台北にて死去。

2009年09月18日

社会主義の多くの潮流は

社会主義の多くの潮流は、必ずしも明確な経済理論は持たない。しかしマルクス主義は剰余価値説により、労働力のみが価値を生むが、最低限の賃金以外は搾取されるとする。

このため「機械化(無人工場など)やコンピュータによる効率化を説明できない」、「需要と供給だけでは流行やブランドなどを説明できない」とも批判される。

これへの反論には「機械化は単なる迂回生産で、必ず元の開発者や現在の運用者がいる」、「独占資本は市場競争回避のため流行などを利用するが、単なる延命である」などがある。
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なお、従来「資本主義の矛盾」とされた景気循環による定期的な不況や失業は、第二次世界大戦後は「ケインズ主義や社会保障などで緩和された」と考えられてきた。しかし新自由主義による格差社会の拡大と世界金融危機 (2007年-)の発生により、「労働者の自己責任」だけでは説明できない社会的な不況や失業の悪循環が深刻化している。このため社会主義者側だけでなく資本家などの側からも、社会や経済の安定のため、新自由主義の見直し、社会保障、セーフティネットの強化などが主張されている。

社会民主主義では、市場経済社会における議会制民主主義による改革や、平和革命を認めている。しかしマルクス主義ではこれらをブルジョア民主主義として否定する。

2009年09月03日

ピーマン

ピーマンはナス科の一年草、およびその果実。学名はCapsicum annuum L. 'grossum' であり、トウガラシの栽培品種に分類される(' 'は栽培品種を表す)。果肉は種子以外ほとんど空洞である。

日本の店頭で食用として販売されるものは、明治初頭にアメリカから伝わったイスパニア種を品種改良した中型で緑色のものが多い。 緑色は未成熟の果実のためであり、成熟すると一般的なものは赤色のほか黄色、橙色に変わるものもある。北米では大型の成熟した様々な色のものが流通する。

その他に、未成熟で白色や黒色(濃い紫色)、紫色のものもある。加熱すると緑色に変化し、熟すると橙色、赤色に変わる。
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「ピーマン」の呼称はフランス語でトウガラシを指す piment (発音は「ピマン」と「ピーマン」との中間) が起源と考える説と、スペイン語でトウガラシを指す pimiento (ピミエント)がなまったという説の両方がある。ピーマンを意味するフランス語は poivrons(ポワヴロン)である。

ピーマン自体もトウガラシの品種の一つであり、これをさらに改良されたものが栽培されている。カラーピーマンは元々は緑色などであり、特定の品種を成熟するまで成長させた果実。

2009年08月19日

東芝

株式会社東芝(とうしば、英称: TOSHIBA CORPORATION)は、日本を代表する大手総合家電、電子部品、電子機器、電気機械の製造メーカーである。

東芝は製品の製造からサービスに至るまでの間に、多岐に渡る子会社や関連会社を形成しており、東芝グループの中核に位置する企業である。 東芝の事業は家電や半導体などの他にも、重電機、軍事機器、鉄道車両などの重工業分野にも事業展開をしており日立製作所と比較される事が多く、「東芝、日立製作所、三菱電機」とともに 総合電機メーカー3社の一角である。
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東芝の製品は冷蔵庫、洗濯機、掃除機、電子レンジ、炊飯器など家電製品の国産化第1号の製品が多い事から、白物家電(冷蔵庫、電気洗濯機、電気炊飯器)のパイオニアでもある。

東芝は、三井グループの構成企業であり、二木会(三井グループ傘下各社の社長会)・月曜会(三井グループ各社の役員間の相互親睦と情報交換を目的とする会合)・三井業際研究所・綱町三井倶楽部に加盟している。現社長は佐々木則夫。

2009年08月07日

日本の活断層

プレートテクトニクスによれば、日本列島は、関東・東北地方の沖の日本海溝で太平洋プレートが北アメリカプレートの下に沈み込む際に東西方向の強い圧縮力を受けている。東北から近畿にかけての断層の多くは、この応力を受けて生成された逆断層や横ずれ断層である。逆断層は南北方向のものが多く、山々を隆起させる。火山以外の山地の多くは逆断層によって形成されたものである。横ずれ断層は東北-西南方向と西北-東南方向の2方向に向くものが多い。ほとんどの断層は横にずれると同時に上下にも動いている(斜めずれ)。また南海トラフではフィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込んでいるが、東端の伊豆半島付近を除けば太平洋プレートの沈み込みほどには顕著な断層系を発達させていないと見られている。また日本の中では例外的に、九州中部の別府から島原にかけての地域では南北方向に引っ張られる応力が働いていることが知られており、正断層が多く見られる。これは沖縄トラフの延長とする説もある。
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日本の活断層は、第四紀の後半(過去数十万年程度以内)に活動した断層を評価し、再び活動するか否かを判断して決定する(ほとんどの断層は再活動を否定する根拠は見いだせないので、最近の活動歴が判明すれば事実上活断層となる)。その平均変位速度の大きさでAA級からC級まで分類する。

2009年07月30日

自然言語

厳密には、言語の定義には多くの困難が伴う。コミュニケーションの「規則」がどこかに明記されており人々がそれを参照しながらコミュニケーションが行われるわけではなく、実際人々が単一の規則に従っていないと考えさせる材料もある。方言のような地理的なバリエーション、新語の普及のような歴史的変化、言い間違いや言いかけに終わる発言など、文法として通常考えられる規則に反する発話などが、その例として考えられる。また、「声」を基礎とし、文字をその代替とする発想に対する批判を投げかける立場(『声と現象』)もある(言語哲学)。

自然言語は母語として使用する人々の存在を前提として存在しているため、民族の滅亡や他言語による吸収によって使用されなくなることがある。このような言語は死語と呼ばれ、死語が再び母語として使用されることはヘブライ語の例を除けばほとんどない。

言語がいつどのように生まれたのか、生まれたのが地球上の一ヶ所か複数ヶ所かは、判っておらず、複数の説が存在するが、例えばデンマークの言語学者オットー・イェスペルセンは、以下のような説を唱えている。
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プープー説("Pooh-pooh" theory)
思わず出た声から感情に関する語が出来たもので、爆笑から"laugh"「わらう」「ショウ(笑)」、嫌う声から"hate"「きらい」「 ケン(嫌)」など。
ワンワン説("Bow Bow" theory)
鳴き声から動物に関する語が出来たもので「モウ?」から"cow"「うし」「ギュウ(牛)」、「ワオ?ン」から"wolf"「おおかみ」「ロウ (狼)」など。

2009年07月13日

労働者と農民の共闘を目指した社会主義政党

労働者農民党(ろうどうしゃのうみんとう)とは、労働者と農民の共闘を目指した社会主義政党(革新政党)である。1948年から1957年まで存続した。戦後の一時期、日本社会党を除名された最左派により結成された、非共産党系の左翼政党。党首の名称を毛沢東にあやかり主席という名称にし、外交的には親中国派の立場を取り、国内的には労農派・毛沢東主義の非共産党系左翼政党として行動した。

初代主席は黒田寿男。当時の社会党は、保守政党の民主党、国民協同党との連立政権を組んでいた。しかし、社会党内の左派は政権から事実上閉め出され、党内野党となっていた。1948年7月7日、黒田寿男ら6名が芦田内閣の予算案に造反して反対したため、党を除名。12月2日、他の離党者も合わせて労働者農民党を結成した。結党時には、衆参18人の勢力となっていた。
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結党宣言では社会党を「階級闘争を放棄し(中略)ブルジョア第三党に転落した」とマルクス主義の立場から痛烈に批判。一方、共産党には「日本民主革命のために闘いつつある」と一定の評価をしつつ、「独善的偏向をもち(中略)極左的闘争主義の傾向が見られ、この結果勤労大衆の利益は日本共産党だけでは確保されない」と結論づけた。このような認識をふまえ、新しい社会主義政党を結成し、保守反動に対抗する勤労大衆の統一戦線を形成するとした。

2009年07月01日

1978年12月の第11期3中全会では

1978年12月の第11期3中全会では、最終的に文革期の失脚から返り咲いた鄧小平の指導体制が確立し、それまでの革命路線から改革開放、現代化路線へと大きく転換した。1981年には文化大革命を完全に否定、毛沢東の誤りを一部認めた(「建国以来の党の若干の歴史問題についての決議」)。
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改革開放の流れの中で党の指導体制は改革派と保守派に分れ、1980年代後半からは党機構と行政機構の分離も盛んに議論されるようになったが、1989年に起きた天安門事件後は保守派が息を吹き返し、党の独裁指導体制が再び強化された。(趙紫陽がこの事件で事実上、失脚した) しかし、それによってこれまで続いてきた経済成長がスピードダウン、1992年冬に行われた南巡講話の中で鄧小平は「改革開放を加速せよ」と指示を出し、同年10月の第14回大会では社会主義市場経済が打ち出された。

鄧小平死後の1997年9月の第15回大会では、鄧小平理論を指導思想と確立し、社会主義の初級段階における党の路線が確立されると同時に、名実ともに江沢民時代に入った。

2002年11月の第16回大会では、江沢民が提唱した私営企業家の入党をも認める「3つの代表」思想が規約に明記されるとともに、江沢民から胡錦濤体制へと移行、第3世代から第4世代への世代交代が初めて平和的に実現した。2004年9月には、江沢民が最後まで残していた党中央軍事委員会主席の地位も胡錦濤に移り、少なくとも公式には胡錦濤体制への転換が完了した。

2020年までにGDPを2000年の4倍とし、「全面建設小康社会(いくらかゆとりのある社会を全面的に建設する)」という目標を打ち出しているが、今後、政治の民主化を遅らせつつ一党独裁体制を継続していけるかが注目されている。 また、私営企業家の入党許可は階級政党から国民政党への脱皮を意味しており、党のあり方そのものが問われる重大事件であった。

2009年06月13日

量子力学(りょうしりきがく)

量子力学(りょうしりきがく、独語:Quantenmechanik、英語:Quantum mechanics)は、古典力学で説明しきれない電子や原子核などの間の微視的現象を説明するために開発された物理学の理論である。

ニュートン力学に従えば、あらゆる物体の初期条件が測定できれば、その後の運動(位置と運動量)を完全に記述できることが期待される。

しかし、実際には原子や分子、電子、素粒子などの非常に小さなスケールの現象(微視的現象)を扱う場合、粒子の位置と運動量は同時に両方を正確に測定することができない(不確定性原理)。また、原子や電子が粒子としての特徴をもつと同時に波としての特徴をもつ(物質波の概念)ことが知られている。一方、光や電波のような電磁波もまた、波としての性質を持つと同時に粒子としての特徴をもつ(光量子仮説)ことが知られている。このような性質をもっている量子という概念を導入すると、量子の確率分布を数学的に記述することができ(確率解釈)、粒子や電磁波の振る舞いを理解することができる。これを量子力学と呼ぶ。

1925年のシュレーディンガーによる波動力学と、ハイゼンベルクの行列力学がそれぞれ異なる数学的手法によって量子力学の基礎を完成させた。

それまでに確立していた決定論的な物理学とは異質であるため、これらの理論が提案された20世紀初頭にはその解釈をめぐって大論争が展開された。現在では、巨視的な物理から(原子スケール程度に)微視的な物理までをほぼ完全に記述できると考えられ、量子力学に基づいて多くの工学的な応用もなされている。更に微視的(素粒子スケール程度に)な物理までを記述する理論の研究も行われている。
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物理学における量子力学の位置づけ [編集]
量子力学を基にして、それを手段として用いる物理学分野全般のことを、量子物理学 (Quantum physics) と言うことがある。これには物性物理学のほとんどの領域、素粒子物理学、核物理学など広範な分野が属する。また、工学的な応用研究を指して、量子工学 (Quantum engineering) と呼ぶ場合がある。材料関連、ナノテクノロジー、電子デバイス、半導体、超伝導素材の応用研究など、広範な分野が属する。量子物理学や量子工学という言葉はいずれもかなり広範囲の領域を含むため、現在では大学の学科の名称などにしか用いられていない。

なお、古典物理学の対義語として、現代物理学という言葉を使う場合は、量子力学と相対性理論の2つを指す。ニュートンの万有引力を古典力学における重力の記述とするならば、現代物理学的な重力の記述は一般相対性理論であるということができる。量子力学と相対性理論を合わせた理論(量子重力理論)の記述が望まれるが、いまだ完成されていない。